黒衣の2階建て:2階の木工事完了
〈9885〉
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私が住まいを考えるときに、大切にしていることがあります。「外からは小さく見えて、中に入ると一転、広がりがある」ことです。この建物では特に、そのことを留意しました。道路に対して建物の間口を狭く、屋根を低くしました。工事中に訪れる人たちは、思いのほか大きな建物であることに驚きます。

黒衣(くろご)とは、『歌舞伎(かぶき)で、役者の後見役。また、後見役が着る黒い装束』。黒衣のように、屋根も外壁も真っ黒な外観になります(2017.10.13)
2017.10.13

上の画像と同じアングルの、模型の写真です。周囲の建物と比べると、大きな建物になるので、出来るだけ建物を、小さく見せたかったのです。
建設費を、ローコストに抑えたかったので、外観のデザインは、迷いようのないシンプルなものです。

さて、内部はこんな感じです。ちらっとお見せします。2階の大きさは、1階の半分ほどしかなく、残りは吹き抜けです。1階の吹き抜けの天井は高く、屋根なりの勾配にしました。

通常、木工事は、上階から仕上がっていきます。2階が仕上がりました。この建物のイチオシの場所を、ご紹介します。2階の東南のコーナーです。
ふたつの窓を繋げて、外の景色を眺めやすくなっています。のんびりとした眺めは、きっと住まいてさんの心を、和ませてくれるはず。

「ぽつん」とある窓は、75cm角の正方形の窓です。『人は無意識に、左側を注視している』、人の本能なのだそうです。
身体の左側にある、心臓をかばっていたときの名残りだそうです。正面の大きな壁の左側に、「ぽつん」とある窓は、小さくても、すぐに目に入ってきますが、仮に右側にあれば、窓の大きさが同じでも、目に入りにくくなるはずです。

今日の私の仕事は、2階の掃除でした。掃除もまた、大切な仕事なのです。今週末から塗装、来週には、ビニールクロスを貼り始めます。
2階から、1階を見下ろします。壁は、板貼りです。1階の天井は、梁をそのまま見せた、ダイナミックな空間です。
ほとんどの建物の木工事は、弟、善賀津によるものです。シンブルに見えるこのお住まいも、随所に、弟の工夫が見てとれます。
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大瀧雅寛 (おおたきまさひろ)
有限会社 大滝建築事務所 代表
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