『十の字』動線の交差する位置のキッチン
〈9733〉
https://anity.ootaki.info/9733/
最近の住まいのキッチンは、LDKにすることがほとんどです。私が住まいの間取りを考えるとき、キッチンの位置を、できるだけ住まいの中心にしています。それは、住まいの中心をキッチンにすることにより、『動線』が短くなるからです。このお住まいでは、南北の動線、東西の動線、この『十の字』の大切な動線があり、その交差する位置にキッチンをつくりました。
キッチンを住まいの中心においたところ、全てがうまくおさまりました。このお住まいは全体では洋風でありながらも、和風の感じを残す「和洋折衷」のインテリアです(2018.03.14)
2018.03.14
まずは、『南北の動線』についてです。キッチンの南側はリビングです。
『敷地の一番いいところでくつろぎたい』
『リビングはソファーではなく、畳敷きにして丸い座卓を置きたい』
と、リビングのご要望をいただきました。
キッチンから行き来しやすくしながらも、
リビングからは、キッチンの中までは見通せないように、
高めのカウンターにしました。
キッチンの奥の壁に見える引き戸は、寝室につながります。
キッチンの北側は、寝室になっています。
『朝日が入り込む東側で休めるようにベッドを置きたい』
と、寝室でのご要望をいただき、東向きのベッドになりました。
正面の引き戸を開けると、すぐにキッチンになっているので、
就寝中、水を飲みたいときも、すぐにキッチンにいけます。
続いて、『東西の動線』についてです。キッチンの西側は和室です。
キッチンの西側は、廊下につながっています。右に行くと、水回りスペースです。
廊下の向こう正面には、仏間を兼ねた和室があります。
キッチン、和室どちらも引き戸にしたので、このように開けっ放しにできます。
キッチンの東側は、大きな食器棚と、勝手口があります。
キッチンからこの勝手口で、すぐに庭に出られます。
キッチンでのゴミも、すぐにここから外に出せます。
もうひとつ、大切なことがありました。
キッチンは、玄関室にもすぐに行ける動線を確保しておくことです。
対面キッチンのカウンター越しに、明るく玄関収納が見えていますが、
そこが玄関室になっていて、右手の引き戸から廊下に出てすぐの場所です。
キッチンを中心とした、『回遊性』を持つ動線を確保できました。
また、キッチンが動線に組み込まれると、ゴミ箱の置く位置が大切です。
キッチン下部をくり抜き、そこへキャスター付きのゴミ箱を入れました。
「におい」も問題となりそうですが、レンジフードは「同時給排気型」にし、
また天井にも、天井埋め込み型の「24時間換気扇」を設置しました。
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