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大瀧雅寛 ↘

向かい合う障子窓を見上げて思うこと

〈9561〉

ご夫婦それぞれのアトリエで、自分の創作を深めらることができる。そのアトリエを、リビング上部の吹き抜け越しに、向かい合わせたいと考えました。いわば、『1階には住み、2階では深める』ような空間構成が、設計当初から迷うことなく、この住まいてさんご夫婦には、ぴったりな様に思えたのでした。竣工間際になると、なぜか住まい造りの最初の頃の記憶が、色々と蘇ってくるものなのです。

向かい合う障子窓を見上げて思うこと

平日はご夫婦ともお仕事があるので、1階だけで完結する間取りにして、コンパクトに暮らせることを優先しました。竣工間際になると、考えることが多くなる私です(2018.11.09)

2018.11.09

向かい合う障子窓を見上げて思うこと

それぞれのアトリエには、LDKを見下ろす、障子窓があります。

よく見ると正面のこの壁は、天井まではないのです。

LDKからの暖かさが、入ってくる様にするためです。

向かい合う障子窓を見上げて思うこと

キッチンの上が、渡り廊下ですが、できるだけ床の厚さを薄くし、

渡り廊下の床を1階に近づけ、一体の空間となることを願いました。

向かい合う障子窓を見上げて思うこと

キッチンの背面の食器棚の後ろが、北側の外壁に面した階段です。

この階段には、横長のピクチュアウインドウがあります。

実はこの窓からの北の森を眺める景色が、この敷地で一番よく、

階段を昇降する時だけに、眺めことのできる景色なのです。

向かい合う障子窓を見上げて思うこと

実は、住まいを造らせて頂いている時に、いつも考えることがあります。

それは、夫婦ってなんだろう、家族ってなんだろう、ということです。

なぜ、私は結婚をし、運命を共にする相手を欲したのだろう。

生きて行けば向かい合うのは、楽しいことばかりではないはずで、

きっと、辛いこともあるだろう。なぜ、ひとりではないのだろうと。

実は私は、今になってもわからなくて、

このことを住まいてさんから、住まいそのものから教わりたくて、

竣工間際の忙しくしている、職人たちに迷惑がられながらも、

少しでも足元がよくなる様にと、掃除をしながら考えているのです。

結婚といえば、こんな記事を書いたことがありました。


https://anity.ootaki.info/9561/