1620サイズのユニットバスに、車いすで入り移乗する入浴台
〈9334〉
https://anity.ootaki.info/9334/
この車いすユーザーの住まいてさんは、短期間だけ実家に戻ることになりました。数ヶ月だけの滞在なので、何を実現して、何を妥協するのか、元に戻せることを前提とした、シャワー浴のための最低限のバリアフリーリフォームをと考えました。
シャワー浴できる様に、ユニットバス(浴室)の洗い場に、入浴台(移乗台)を設置しました。家族で共用できることも大切にしました。( 2020.06.25)
2020.07.02
1620サイズと大きなユニットバスで、洗い場は、間口が 160cm、奥行きが 120cmと広めでした。折れ戸を取り外せば、開口幅が 67cmあり、車いすで洗い場まで入れそうでした。
そこで、ドアの替わりにシャワーカーテンを掛け、洗い場のシャワー側の半分に、移乗台を設置することになりました。とはいえ、移乗台には脚を立てなくてはならず、その脚は、大きく跳ね出した洗面器置き台を避けなくてはなりません。
移乗台の幅は広いほど、移乗台上で動作がしやすくなります。洗い場に車いすが入れる最低限の幅 70cmを確保し、残り 90cmを移乗台の幅としました。
移乗台の間口を、洗い場と同じ 120cmすれば、車いすを横付けして移乗でき、ドア脇の壁に寄りかかって、足を伸ばすこともできます。背もたれとなる壁に、バスマットを貼りました。
住まいてさんは車いすが、この移乗台設置の翌月に変わることになっていました。現在の車いすの座面は 51cmで、新しい車いすの座面は 53cmと、2cm高くなる予定です。移乗台にはアジャスターを取り付け、高さを調整できるようにし、設置時には 51cmの高さにしました。
シャワーは既存のままです。ハンドルは入浴台の下になってしまいましたが、シャワーヘッドに、手元止水するボタンが付いているので、なんとかなりそうです。
シャワーヘッドには、持ちやすい取ってを付けました。長さの異なる短冊状に切った軟質樹脂板を重ね、その隙間に手のひらを差込みます。
また、家族で共用できることも大切にしました。洗い場の入浴台を置いても、浴槽に入ることができます。浴室で採寸していた時、かわいいご意見番がいらっしゃいました。
このお住まいのトイレにも、移乗台を設置しました。
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