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「薪ストーブ」が暖かい、隠れ家のような応接間

〈9849〉

とある「お届けもの」があり、当麻さんのお住まいにお昼時に出向きました。今年の春先に応接間には、薪ストーブを設置させてもらいました。薪ストーブや暖炉は、別荘ではよく見かけますが、一般的な住宅でも設置することができます。

「薪ストーブ」が暖かい、隠れ家のような応接間

このお住まいでは、心地よさを大切にしました。1階と2階に、同じ大きさの寝室があります。その日の体調に合わせて、使い分けているそうです ( 2017.11.28)

2017.11.18

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『 The Ugly Duckling(みにくいアヒルの子)』と名付けられた、

往年のアンデルセンストーブです。故郷はデンマークです。

薪を燃料とする薪ストーブで、お部屋だけではなく、

遠赤外線により、体の芯まで温めてくれます。

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お鍋の中のクラムチャウダー、「グズグズ」と美味しそうな音。

食後はやかんを置き、そのお湯で美味しいコーヒーを淹れてくれるはず。

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薪をたくさん入れると、温度が高くなりますが、

長持ちさせるためには、温度管理が大切です。

側面に貼り付けた温度計の目盛りは、240度あたりを指しています。

「300度」を越さないようにすることが、薪ストーブの寿命を延ばします。

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この薪ストーブは、薪をまっすぐにセットできます。

その薪を、炎は手前から奥にゆっくりと燃えていきます。

これは、煙突による「煙突効果」があってのことなのです。


薪ストーブには煙突の設置が必要です。煙突を貫通させるため、

外壁に面する壁に、直径20cmの穴を開けなくてはなりません。

これは、既存の建物では意外と困難なことなのです。

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当麻さんのお住まいでは、壁に穴を開けるのではなく、

窓から煙突を出せるように、アルミサッシを取り替えました。

採風よりも、庭の眺めを優先したかったので、フィックス窓にしました。

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特殊な形の窓です。住宅用サッシではなく、

店舗用サッシの部材を組み合わせ、特注製作した窓です。

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ステンレス製の直径20cmの太い煙突は、屋上まで伸びています。

二重煙突になっていて、中には一回り小さい煙突が入っています。

二重にすることにより、煙突内の煙の温度が下がらないので、

薪ストーブ内から煙突の先端へと、煙が上昇しやすくなるのです。

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煙突に底に繋がっているホースは、このポリタンクに繋がっています。

中には、赤褐色の木酢液(もくさくえき)が溜まっていきます。

この木酢液は、農薬のようにつかえるそうです。

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そうそう、今日の「お届けもの」は、木材の端材が3袋です。

建築工事中に工事現場で、大工の弟と私が分別したものです。

「捨てればゴミ、分ければ資源」薪ストーブの薪になるのです。

薪ストーブによってこの端材が、応接間を暖め、お鍋を温める。

薪ストーブの熱は遠赤外線なので、暖かさが体の中まで温めてくれます。

住まいての当麻さんや私の心までも、温めてくれるのです。

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