松ぼっくりの美しい秘密は「黄金比」にある
〈9772〉
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ぷかぷかと浮かんでいる松ぼっくり、なぜ自然は美しい形を作り出せるのでしょうか。松ぼっくりの美しさには、秘密があるのだと聞きました。イタリアの数学者、レオナルド=フィボナッチの名にちなんだ、「フィボナッチ数列」です。1202年にフィボナッチが発行した、『算盤の書』に記載されているそうです。
いくつもの松ぼっくりは、部屋いっぱいに飾られた、こどもさんたちの作品を解説してくれるかのようです。この日は、幼稚園の秋の恒例の作品展でした。娘が通うこの幼稚園は、私が設計をし弟が施工したものです。木の持つ暖かさを大切にしました(2018.02.03)
2018.02.03
松ぼっくりを、真上から眺めたことはありますか?
時計回りと反時計回りの、2組の螺旋(らせん)が、見て取れます。一粒一粒の種は、その螺旋(らせん)によって、形作られています。
松ぼっくりとヒマワリの螺旋の成長パターンは似ている。種はどれも交差する2組の螺旋に沿って成長し、一粒一粒の種は両方の螺旋に属する。
Balance in Design: 美しくみせるデザインの原則
なるほど、時計回りの螺旋と、反時計回りの螺旋の数は同じではないのですね。
松ぼっくりの螺旋は、時計回りが8、反時計回りが13、ヒマワリの螺旋は、時計回りが21、反時計回りが34なのだそうです。
CC BY-SA 2.5 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5), via Wikimedia Commons" href="https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AHelianthus_whorl.jpg">
By L. Shyamal (Own work) , CC BY-SA 2.5 , via Wikimedia Commons
この「8,13,21,34」という数列を、「フィボナッチ数列」というそうです。
数学で、最初の二項が1で、第三項以降の項がすべて直前の二項の和になっている数列。
すなわち、1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89...という数列のこと。
フィボナッチ数列
そしてこの配列は、「黄金比(1:1.618)」にもなっています。
長い部分と短い部分との比が、全体と長い部分との比に等しいような比率。
1対1.618をいう。古代ギリシャでの発見以来、人間にとって最も安定し、美しい比率とされ、美術的要素の一つとされる。
黄金比
松ぼっくりの「8:13」は、「1:1.625」。
ヒマワリの「21:34」は、「1:1.619」。
黄金比の「1:1.618」に、極めて近いものです。
生物は種を残すために、数学を用いているのでしょうか。このような隠された秘密で、美しいと感じるのでしょうか。
いえ、黄金比ではなくても、自然が生み出す形は美しいです。こどもさんたちの作品のように。
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大瀧雅寛 (おおたきまさひろ)
有限会社 大滝建築事務所 代表
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