大きな「板」は机になり、小さな「板」はブランコに
〈9654〉
https://anity.ootaki.info/9654/
ふたりの娘さんたちも大きくなり、学習机の製作を依頼されました。既成の学習机はたくさんの種類から選べ、機能も豊富ですが、『大きな机に一緒に使える』ことを大切にしたいとのこと、家具として製作することになりました。ついでに化粧梁を利用して、ブランコも造りました。言わば、大きな「板」は机になり、小さな「板」がブランコになっただけなのですが、子どもさんたちには本当に喜んでもらえて。
「学習机に本当に必要な機能」を考えていったら、こんな形になりました。「まずデザインありき」ではなく、必要なことを積み重ねてデザインしました。そもそも、デザインとは「自己表現ではなく、問題解決」なのです。工事の途中、昼休みから戻ってくると、ふたりの娘さんは、待ちきれずに自分の大切なものをたくさん並べていました( 2018.06.28)
2018.06.28
このお住まいは第1種高度地区、屋根の高さ制限が厳しい地区です。
子ども部屋も一部は勾配天井となり、最も低い天井高さは170cmです。
そこに間口3m、奥行き60cmのカウンターを取り付けました。
左右に娘さん、真ん中にお父さんの3人で使います。
右側は背の高い4段の棚です。ここはふたりが一緒に使います。
ランドセルはここに収納します。一見するとカウンターと同じ、
60cmの奥行きがあるように見えますが、
背板を手前にして棚の奥行きは、45cmと浅くしています。
縦に細かく間仕切った本棚です。壁に固定して浮かべました。
高さは33cm、A4ファイルが入る高さです。
本棚の下の壁にはコルクを貼り、
時間割りやメモを、画びょうで留められるようにしました。
大きな机の下部は脚を2本立てただけの、オープンなスペースです。
キャスター付きの引き出しを、使いやすい位置に置いてもらいます。
位置を簡単に変更できる、金属製の脚にしました。
クローゼットの側面の壁を利用して、フックをたくさん付けました。
この壁は石こうボードのため、直接フックを取り付けられないので、
まずは、クリア塗装した「しな合板」を貼り、そこに取り付けました。
ふたりの学校への持ち物は、ここに掛けることができます。
この「見える収納」で、忘れものもなくなりそうです。
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