あらゆる仕事のゴールは、『誰かに喜んでもらうため』
〈9513〉
https://anity.ootaki.info/9513/
以前、看護師を目指す看護学生さんたちに、バリアフリーリフォームしたお住まいを、ご案内したことがありました。今、読み返してみて、付け加えたいことがありました。それは、『医療の仕事も、私の住まいづくりの仕事も、目指すゴールは同じ』なのでは、ということです。ゴールを山の頂上に例えるのなら、「同じ頂上を目指しながら、そのルートが違うだけではないのか」。いえ、あらゆる仕事のゴールは、全て同じなのではないのか。それは、『誰かに喜んでもらうため』ではないのでしょうか。
バリアフリーリフォームの見学会に、慈恵青戸看護専門学校の看護学生さんにお出で頂きました。お礼のメール、ありがとうございました(2018.12.13)
2018.12.13
先日は、お忙しい中貴重なお話と、バリアフリーリフォームを見学させていただきありがとうございました。
最近バリアフリーという言葉をよく耳にしますが、バリアフリー住宅を実際に見たことがありませんでした。
今回見学できたことが、何より一番の学びとなりました。
大滝様から説明を聞くまでは、バリアフリーという言葉へのイメージは、
段差をなくしたり手すりをつけるという、漠然としたものしかありませんでした。
しかし、今回の見学を通して住宅改修は、ただ単に設置するだけではなく、利用される方にとって居心地の良い空間を考え、
利用される方の立場に立ち、その人らしさを重視することも、大切だということを学ぶことができました。
また、私たちは段差をなくしたり、廊下を広くしたりすることでトイレに行きやすくしたり等と、「移動」のことばかりに視点をおきがちでしたが、
移動の前に、ベッドから車椅子へ移る「移乗動作」が、大切であることに改めて気づかされました。
療養者にとっても介護者にとっても、ともに快適な生活がおくれるためには、様々な職種の人々の介入が必要となりますが、
それ以外の社会資源についての情報提供も、欠かすことのできない援助のひとつであると考えます。
今後はより多くの人に、見学を通して学んだことを、伝えていきたいと思います。
大変よい学びとなりました。ありがとうございました。
追記
今回見学を快く受け入れてくださった、家族の皆様にも、
よい学びとなったことを、よろしくお伝えください。
慈恵青戸看護専門学校 学生一同
看護学生のみなさま。こちらこそ、ありがとうございました。
私は自分がつくる建物を「作品」と言うのではなく、
ひとつひとつの「仕事」であると思っています。
それは、私自身の建築家としての個性を発揮するのではなく、
私に与えられた役割を、誠実に果たしたいという気持ちからです。
例えば、このお住まいでは、
玄関の壁に貼られたオレンジ色のタイルは、
ご主人が多治見で焼かれたタイルを、ご自身で貼られたものです。
今回のバリアフリーリフォームをするにあたり、
私はこのタイルを尊重して、
床や家具などのインテリアをまとめていきました。
流し台のブラウンの吊戸棚も同様に、ご主人の手によるものです。
私はその下に新たに必要な家具を、付け加えさせていただきました。
私がいつも考えているのは、
「あなたの住まいを、私が造ろう」という、
とてもシンプルな気持ちだけです。
最近の私は、ひとつひとつの仕事をすることによって、
その住まいの家族さんたちと、つながりを持ちたいと、
思う気持ちが、強くなってきたような気がします。
看護師を目指すみなさまが、
将来、あたたかい看護をされることをお祈りいたします。
大瀧雅寛@オオタキラジオ
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