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大瀧雅寛 ↘

杉板貼りの2階建て:杉板を受け取りに西川へ

〈9411〉

このお住まいの外壁には杉板を貼ります。かつての木造校舎のイメージをねらっています。「地産地消」ということもあり、杉板には埼玉県産の西川杉を選びました。地産地消(ちさんちしょう)とは、「地元生産−地元消費」を略した言葉で、地元で生産されたものを地元で消費するという意味です。朝一番に大工の弟とふたりで、埼玉県飯能市の材木問屋まで受け取りに行きました。

杉板貼りの2階建て:杉板を受け取りに西川へ

どこか懐かしい杉板貼りの外壁の佇まい。朝一番に大工の弟とふたりで、埼玉県飯能市の材木問屋まで受け取りに行きました( 2019.06.29)

2019.08.01

杉板貼りの2階建て:杉板を受け取りに西川へ

杉板は1枚の大きさが、長さ:3.6m、幅:21cm、厚さ:12mmです。外壁と軒裏を合わせると500枚弱使います。施工後の「割れ」や「くるい」が少なくなるように、人工乾燥させ含水率を少なくした杉板です。

杉板貼りの2階建て:杉板を受け取りに西川へ

杉板は壁パネルに直接貼るのではなく、少し隙間を空けて通気層をつくります。通気層をつくることによって、杉板の耐久性をよくすることができます。そのために杉板を貼る前に、この胴縁を縦に45cm間隔で壁パネルに取り付け、通気層を確保します。

杉板から雨がしみ込み、胴縁を濡らすことが予想されるので、胴縁は防腐処理をしました。緑色の見えるのは、防腐注入処理を行ったからです。

杉板貼りの2階建て:杉板を受け取りに西川へ

トラックに積み込み、Yさんの現場に向かいます。かなりのボリュームです。大滝建築事務所のように小さな工務店でもトラックが必要なのは、このような木材の仕入れがあるからです。

杉板貼りの2階建て:杉板を受け取りに西川へ

現場に到着しました。現場の庭先に拡げて、さっそく塗装を始めます。杉板など外壁を板貼りにする場合は、外壁に貼ってから塗装することが一般的です。丁寧に塗りたいことと、裏側にも塗りたいことから、あらかじめ杉板を塗装してから、外壁に貼ることにします。

杉板貼りの2階建て:杉板を受け取りに西川へ

塗装はYさんご夫婦の仕事です。器用なおふたりで、杉板の塗装だけでなく、内部の塗装や壁仕上げも、おふたりの仕事です。このように水平に拡げて塗るので、塗装ムラがでにくく、きれいに塗れると思います。塗料は、塗膜をつからずに板にしみ込むタイプの塗料です。色は赤みをもった焦げ茶色です。

塗装初日のおふたりの様子です。声をお掛けしにくい空気がただよいます。

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