「上田 道と川の駅」深夜の道の駅で
〈9308〉
https://anity.ootaki.info/9308/
今回の長野市内での打ち合わせは、1日にまとまらず翌日にまたいでしまい、埼玉に帰れなくなりました。それならばと「車中泊」することを思い付きました。車中泊といえば 20代の関西旅行以来のこと、当時のような無理はできないので、私は「万全な準備」の後、21時過ぎに「上田 道と川の駅」に到着しました。
長野県上田市の深夜の道の駅。9月15日は夜間の気温が20度を下回らない、車中泊に最適でした。点と点をつなぐ( 2020.09.16)
2020.09.20
2週間にわたった神戸から京都への建築散策旅行は、思い起こすともう 30年も前のことです。あの頃、色々と無理ができたのは、体力の有無だけではなく、今ほどの責任を持たなくてよかったからでしょう。
仕事先の長野市と、別所温泉のある上田市とを行き来する際には、ここに立ち寄って一旦休憩していました。ここならトイレもあり、他にも車中泊をしている人が多そうなので、車中泊初心者の私にも安心でした。
ここ「上田 道と川の駅」は、千曲川の自然環境を活かした「川の駅」と、「道の駅」が一体となった、全国で初めての施設だそうです。ですが「川の駅」は、昨年(2019年10月)の台風での千曲川の氾濫で水没してしまい、現在復旧工事中でした。
「万全な準備」とは、別所温泉の日帰り温泉で温まり、さらに「りらくる上田店」で、もみほぐししてもらったのでした。ここに到着した 21時過ぎは、暑くもなく寒くもない、車中泊に最適な気温でした。
はたして車中で眠れるのかの心配は杞憂で、運転席のシートを倒すと、あっという間に眠りに入ったようです。
ふと目が覚めると深夜 3時でした。フロントガラス越しに見渡すと、たくさんの空きがあった大型車の駐車スペースには、たくさんの大型車が駐車されていました。この深夜の光景に、私は驚くというより感動してしまいました。
人知れぬ働いている人がいるからこそ、私たちの生活が成り立っている。そのあたり前のことを目の前にし、私は車から降りて、駐車場を歩きたくなったのです。
また私の仕事では、たくさんの建築資材が現場に搬入されてきます。納期通りに現場に届くことは当たり前であり、「流通」に対して私は、感謝する心を忘れていたことにも気付いたのでした。
住まいづくりは、ひとりひとり職人たちの手によるのです。その職人たちも自分の仕事ができるのは、資材があってこそのことです。安定した流通があるからこそ、私たちは計画を立てて、効率的に仕事ができているのです。
ここで休んでいる大型トラックの積荷は、建築資材とは限らないのでしょうが、どの積荷も、誰かが待ち望むものでいっぱいなのでしょう。私も負けじと車に戻り、誰かの役に立てるよう、今日の準備を始めることにしました。
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