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大瀧雅寛 ↘

「患側」「健側」に合わせた、水回りのバリアフリーリフォーム

〈9916〉

脳血管障害などにより、半身まひが生じることがあります。動かしにくい側を「患側」、動かしやすい側を「健側」といいます。その患側が左右のどちらかによって、バリアフリーリフォームのプランは、大きく変わってしまいます。この住まいてさんは、右半身の動がしにくい方でした。

「患側」「健側」に合わせた、水回りのバリアフリーリフォーム

ユニットバス、洗面台、トイレ、いずれも、健側である左側で使いやすいように、レイアウトしました。逆に健側が右側ならば、レイアウトが反転することになります(2017.09.12)

2019.08.25

「自分のことをできるだけ、自分できるようにしたい」とのご希望でした。この住まいてさんは、右半身の動がしにくい方でしたので、健側である左側で使いやすいような、水回りの工夫を考えました。

ユニットバス

「患側」「健側」に合わせてのバリアフリーリフォーム

浴室の入口から見たところです。このレイアウトになりました。洗い場の左側の壁を背にして、バスチェアを置く予定です。動かしやすい左足から、浴槽に入っていきます。右側の壁面にあるスライド・バー式のシャワーフックは手すりを兼ねたものです。動かしやすい左手が、掴みやすい位置です。

浴室の入口は、開口幅が広い3枚引き戸にしました。シャワーキャリー(入浴用の車いす)で、洗い場まで入りやすくしました。

洗面台

「患側」「健側」に合わせてのバリアフリーリフォーム

車いすで使いやすいように、下部はオープンな洗面台を選びました。洗顔や歯磨きなども、左手だけで行いますので、コップなどが置きやすいように、水平面が多いカウンタータイプにしました。

また、この洗面台は水栓の位置は選ぶことができるので、左側に取り付けました。引出しなどの収納も、左手でものの出し入れしやすい、左側に造りました。

トイレ

「患側」「健側」に合わせてのバリアフリーリフォーム

トイレに移乗するときは、車いすを便器の斜め前に近づけます。左手で縦手すりをつかみ、回転するように移乗します。

手すり・リモコン・紙巻器などは、壁に取り付けましたが、便器に座ったときの左側になる位置なので、左手で操作しやすくなっています。


また寝室では、ベッドの位置も考慮しています。ベッドから車いすへの移乗は、移乗しやすい方向があるからです。移乗するには時間がかかるので、ベッドとトイレの距離を短くしています。

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