『キャリアアップが全てではないと気づいた』車いすユーザーになって
〈9799〉
https://anity.ootaki.info/9799/
この住まいてさんは、受傷後、特技を活かして在宅で仕事をしています。「車いすユーザーになって、キャリアアップが全てではないと気づいた」、「いかに人生を充実させるかが、日々の暮らしの中で大切なのだと気づいた」、という話題になりました。
たまに遊びに行くと、色々なことを教わるので、長く居座ってしまいます。レッスン中の「戦場のメリークリスマス」を聴かせてもらいました(2018.01.07)
2018.01.07
この住まいてさんは長期の入院から、この住まいに戻り9年が過ぎました。
前職には戻らず、特技を活かして在宅で仕事をするようになりました。今日は、「この9年の日々で気づいたこと」という話題になりました。
車いすユーザーになって、
キャリアアップが全てではないと気づいた。
いかに人生を充実させるかが、
日々の暮らしの中で、大切なことなのだと気づいた。
自分のやりたいことを見つけ、充実させるこそ大切である。
いかに人生を充実させるかが、日々の暮らしの中で大切なのではないのか。この住まいてさんにとって、それは「ピアノ」でした。
ものに投資するのではなく、自己投資することを大切に考え、ピアノの在宅レッスンを、月2回受けているいるそうです。
他の楽器ができる友人を自宅に招き、アンサンブルパーティーを開くこともあるそうです。
そして、この猫ちゃん。仕事の邪魔しつつも、賑やかにしてくれます。
バリアフリー住宅が目指すのは、いつまでも楽しく暮らし続けられること。このお住まいは、退院時、当初、最低限のバリアフリーリフォームをし、
その後、「より快適に、より使いやすく」するリフォームを重ねました。住まいてさんとご縁が長く続くのは、とても嬉しいことです。
そして私が、日々の住まいづくりの仕事の中で、もっともやりがいを感じるのは、住まいてさんと私とが、ともに類似した情熱を、共有できた瞬間です。
アンビアンス。われわれ建築家は、いわゆる〈まち〉の雰囲気をあらわすのに、よくこの表現を使う。
アンビアンスは、人びとがある一定の領域の中に、おたがいに類似した情熱をもち合った時に発生する。
槇 文彦 『記憶の形象―都市と建築との間で』筑摩書房 1992
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