「皆既月食」と、私が嬉しいと思うこと
〈9774〉
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2018年1月は二度の満月があり、一回目がスーパームーンで、二回目の31日は「皆既月食」でした。嬉しくありませんか。ところで、みなさんにとって嬉しい時って、どんな時ですか。私が一番嬉しい時は、住まいてさんに喜んでもらえることです。
2018年1月の皆既月食です。焦点距離400mmの小さな望遠鏡と、1眼レフカメラとの間に、1.7倍の拡大レンズを入れた機材で撮影しました。手持ちで撮影したので、手ブレしてますね。月を見ると幸福を思います(2018.02.01)
2018.02.01
同業の友人と話しをしていた時に、この話題になったことがありました。 「道路から見た外観を決定した時が一番嬉しい」と、言っていました。
私は頷くも、ピンときませんでした。何か、違和感を感じたのです。
他の友人と話しをしていた時にも、この話題になったことがありました。友人は、「建築工事の契約できた時が一番嬉しい」と、言っていました。
私は頷くも、ピンときませんでした。何か、違和感を感じたのです。
「道路から見た外観を決定した時が一番嬉しい」も、「建築工事の契約できた時が一番嬉しい」も、住まいづくりでの、一場面でしかありません。
新居での暮らしが始まった、住まいてさんに喜んでもらえた時にこそ、私は、初めて嬉しさを感じることができます。
一番、嬉しかったこと。悲しくもあったことですが。設計から竣工まで2年ほどかかった、とあるお住まいでのことです。
竣工からしばらくして、住まいてさんは『卒業』しました。その連絡をいただいて、私はお伺いしました。家族さんから、こんなことを言われたのです。
『この家だったからこそ、楽しく暮らせてきたのですよ』
私を育ててくれた、住まいてさんたちのことを思い浮かべながら、私は月を見上げます。
満月になるとともに、欠け始めた月がほどなく三日月となるように、
物事は、絶頂期に達すると同時に、下り坂になるのが世の道理である。
『満つれば欠ける世の習い』
私の好きな言葉なのですが、少々言葉足らずのようですね。欠けた月は、いつまでも欠けたままではありません。欠けた月はまた、満月を目指すのです。
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