『リフォーム方針』車いすを想定したマンションリフォーム(2)
〈9761〉
https://anity.ootaki.info/9761/
マンション探しのポイントの続きです。前回の記事で紹介した物理的なことに加えて、窓から見える景色など、マンションの環境も大切にしました。リビングの窓から見える景色の8割近くが緑で、気持ちのよい窓際だったことも、選択の重要なポイントになりました。
市内や周辺で30件ほどをあたったそうですが、条件を満たしたのは、わずか中古の2軒だけでした。 結局選んだのは、各階2戸ごとにエレベーターと階段が1組ずつある、中廊下式のこのマンションでした(2018.02.14)
2018.02.14
共用廊下は中廊下式のなので、エレベーターから住居への入り口が近くなるとともに、ほかの住戸の人とすれ違うことが少なくなります。ゆっくりと時間をかけ移動しても、ほかの住戸の人に、迷惑をかけずにすみそうです。
このマンションはペット飼育が可能で、犬を飼うことも、新居での生活でしたかったことでした。
さて、どんなバリアフリーリフォームになったのでしょうか。
リフォーム前の内装は、無彩色で温かみのない印象を受けましたので、リフォーム後の内装は、温かみのある素材や色を多用したいと考えました。
ベージュ色のカーペットから、オレンジ色のフローリングに貼り換えることにしました。
最近では、建具・造作材などは、住宅建材メーカーの既製品が使われることが多くなりましたが、私はこういった商品を使いたくありませんでした。
バリアフリー工事の場合、特注品が必要になり、既製品では対応しにくいことがまずあります。
また、長く使う住宅のなかで、こうした既製品はどうしても、飽きがくるように感じるのです。
といっても、むくの木を使って住宅の内装を造るのは、よほど予算がなくてはできませんので、内装にはシナ合板を活用しました。
建具はシナ合板をはり合わせたものです。木は色付けはせずに、半つやのウレタンクリア塗装をして使います。造作材はスプールス材で、これも同じ塗装です。
廊下からリビングや寝室に入る戸は少し工夫しました。
広い幅の戸は親子ドアにすることが多いのですが、なるべく引き戸を使いたいため、親ドアを吊り戸形式の84cm幅の引き戸にし、子ドア部分は開き戸にしました。全開すると108cmになります。
そこまで広くしたかった理由は、次回説明します。
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