マンションの洗面室、最低限のバリアフリーリフォーム
〈9747〉
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購入したばかりのマンションを、車いすユーザーが暮らし始められるように、最低限のバリアフリーリフォームを考えました。この洗面室は、車いすユーザーが使うには、充分な広さではありませんでした。洗面室で解決したかったことは、洗面化粧台と洗濯機、廊下からの出入り口でした。できる限り、工事をしなくて済む方法を考えました。
入居前のマンションリフォームです。洗面室でのバリアフリーリフォームは、既存の洗面化粧台を、車いすでも使いやすくすること。出入り口を片引き戸から、引き違い戸にすることとでした。洗濯機も使いやすくなりました( 2018.02.28)
2018.02.28
購入したばかりのマンションなので、一度も使っていない洗面化粧台を、撤去するには、気が引けました。
既存の洗面化粧台は、間口1mのカウンタータイプで、
左側には2段の引き出し、右側は両開き扉になっていました。
車いすで使うためには、足が両開き扉にぶつかってしまうので、
その扉を取り外し、底板の手前の部分をカットしました。
また、車いすのアームレストがぶつからないように、
カウンターを支える「リブ」もカットしました。
車いす対応の洗面化粧台に、取り替えることなく、
既存のものを活かし、車いすで使えるようになりました。
洗面化粧台が解決すると、次は「洗濯機」の使い勝手を考えました。
車いすユーザーが使いやすい洗濯機は、横から使う「ドラム式」です。
ドラム式洗濯機へは、横向きで近づけるようにしたいのです。
ですが洗面室は、洗面台と洗濯機スペースをのぞくと、
「1帖に満たない広さ」しかありませんでした。そこで、
「洗濯機の位置を変えずに、洗濯機を横向きに置き、
廊下のスペースを活用する方法」がひらめきました。
廊下から入る洗面室の出入り口は、「片引き戸」でしたが、
今回のリフォームで、「引き違い戸」にしました。
こうすれば、「洗濯機を廊下側から使う」ことができるのです。
洗濯機を置く向きを「90度」変えただけで、洗濯機パンもそのままです。
マンションリフォームでは、洗面室など水回りスペースを拡げることは、
コストがかかってしまいますが、
出入り口を「引き違い戸」に取り替える、程度のことであれば、
コストを抑えられます。
ここだけの話なのですが、色々な住まいてさんから、
リフォームの依頼をいただくと、その住まいてさんの思いとは反対に、
「リフォーム」しなくて済む手段も、私は同時に考えているのです。
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