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大瀧雅寛 ↘

家族みんなで共用する、2m角のユニットバス

〈9690〉

「浴室を家族みんなで共用する」などと、あえて強調する意味はない様にも思えますが、家族の誰かが車いすユーザーだったとき、その一人だけが別の浴室を使わざる得ないとしたら、どんな気持ちになるのでしょうか... 。私が「バリアフリー住宅」で大切にしたいことは、この『家族みんなで共用する』ということなのです。

家族みんなで共用する、2m角のユニットバス

移乗台とシャワー・ド・バスが好評の、楽しい浴室になりました。「バリアフリー住宅」を造り始めて、いつの間にか20年以上となりましたが、私が大切にしたいことが、この『家族みんなで共用する』ということなのです(2018.04.26)

2018.04.26

『私が先に入りたい』とか、『お兄ちゃんが先に入ってよ』とか、

『まだ入ってるの、いい加減に上がってよ』とか。さて、私はと言えば、家内と娘に先に入ってもらってから、ゆっくりと入浴するのが好きです。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

私は本を持ち込んで、読んでいるような、読んでいないようなの、入浴なのですが、私の一日の疲れを癒してくれるのは、もしかすると、リビングから聞こえる、何やら楽しそうな笑い声、なのかもしれません。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

さていい加減、このお住まいの、このユニットバスの話しを始めます。改めて考えてみると、入浴には「2通り」あって、「浴槽にしっかり浸かる入浴」と「浴槽に入らずにシャワー浴」です。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

自走式の「シャワーチェア」で、洗い場まで入れるようにするためには、ユニットバスは「2m角の正方形」の広さが必要ですが、その広さは、既成品のユニットバスにはなく、「オーダー制作」することになりました。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

シャワー浴なら、壁に取り付けた「シャワー・ド・バス」が便利ですが、『浴槽にしっかり浸かりたい』となると、一工夫が必要でした。

自走式の「シャワーチェア」から、まずは、この入浴台に移乗します。向かって左側の引き戸側を「背中」にするので、背もたれを造りました。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

そして入浴台に移乗した後は、洗い場に落ちないように、手すりを取り付けます。その状態で使いやすい位置に、シャワーを取り付けました。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

さて、浴槽へは、この「バスリフト」を昇降させて入ります。「バスリフト」は電動で昇降します。バッテリーが内蔵されています。

『浴室を家族みんなで共用する』2m角のユニットバス

家族さんに手を貸してもらわずに、入浴ができるようになりました。入浴していると、リビングの家族さんの笑い声が聞こえそうですね。

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