シャワー浴できる浴室に、またぎやすい木製浴槽を
〈9688〉
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この浴室の増築を計画していたとき、住まいてさんから『浴槽をまたぐには、腰に負担がかかってしまうので、浴槽の代わりに、シャワー椅子だけを付けて欲しい』と、依頼されました。ですが私は、こう考えました。「この住まいてさんは、将来もしかすると、湯船につかりたくなるかもしれない。小さくても浴槽が置けるスペースを確保しておこう... 」。そして数年後、『寒いときはやはり湯船につかりたい』ということで、木製浴槽を置くことになりました。かくして私の予想は、現実のものとなりました。
以前リフォームしたシャワー浴のための浴室を、もう一工夫したいとのことでした。バリアフリーリフォームでは常に「次の一手」を考えています。( 2018.04.28)
2018.04.28
浴室の増築の際に、壁を背にして座る『シャワー椅子』を取り付けました。使わない時は、折りたためます。ハンドシャワーが付いているのですが、もうひとつ、ハンドシャワーを壁に取り付けました。介助者が利用します。
『水回りこそ暖かくしたい』とのことでした。天井には、ガス温水循環式の暖房機、床のタイルの下にも、同様の床暖房を入れてあります。床暖房の下には断熱材を入れました。
そして、数年後、『寒いときはやはり湯船につかりたい』ということで、この木製浴槽を置くことになりました。材質は小節ありの高野槇(まき)、内寸は55cm x 110cm、深さは35cm、タイル面からのまたぎ高さ40cm。
またぎ高さ「40cm」が、住まいてさんがまたげる、最大限の高さでした。浴槽は「35cm」と浅くなってしまい、半身浴しかできませんが、この『またぎやすさ』を最優先したのです。
さらに安全にまたげるように、壁には浴槽を囲うように、手すりを取り付けました。浴槽には専用の水栓はなく、お湯を張るときは、2ヵ所のハンドシャワーから入れます。
この浴室工事を進めていく中で、私にとって「大きな学び」がありました。今まで、高齢の住まいてさんとの打ち合わせで、色の選定をする時は、ほとんどが『大瀧さんに任せますよ』ということが多かったのですが、それが『間違っていた』ということでした。
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