私の好きなペーブメント、その理由を考える
〈9684〉
https://anity.ootaki.info/9684/
「建物」として、「空間」として、このふたつの要素によって、住まいに優しさが醸し出される、と思うのです。「建物」として、一番重要なことは、『屋根をつくること。雨に濡れないよう、私の傘になってくれること』です。そして「空間」として、一番重要なことは、『壁をつくること。風や敵から私を守ってくれること』です。
おそらく昔からある水路の上を、遊歩道にしたのでしょう。私がこの場所が好きなのは、緑に包まれているだけではなく、レンガの舗道が直線ではなく、緩やかに曲がりくねっているからです。ここを通り抜ける度に、『最短距離を歩きすぎないように』と、優しく諭されているようで...(2018.05.02)
2018.05.02
住まいとは、住まいである前に、まずは「建物」であるということ。
『屋根をつくること。雨に濡れないよう、私の傘になってくれること』
何もない場所に、屋根を架けた瞬間、そこは「建物」となると思うのです。
私が住まいに求めるのは、何よりも「休息」です。その休息が、
「空間」の中でしか得られないのは、太古から遺伝子情報なのでしょう。
『壁をつくること。風や敵から私を守ってくれること』
だから、このバラのアーチが架かるベンチが、住まいにも見えるのです。
バラのアーチが「屋根」となって、「建物」となっているのです。
また「壁」ともなって、「空間」となっているのです。
そして、「建物」→「空間」の次に続く、三つめの要素は「家具」です。
「家具」の目的もまた、私に休息を与えてくれることです。
よくよく考えたら、実は私はこのベンチに、座った事がないのですが、
なのに、前を通るだけでも、私を休息させてくれるのです。
そうでした。このバラのような「花や緑」も、続く四つめの要素ですね。
「建物」→「空間」→「家具」。それを彩る「花や緑」。
そうそう、遠くに見える青空。そんな青空が見える「窓」も必要ですね。
「建物」として、「空間」として、このふたつの要素によって、住まいに優しさが醸し出される、と思うのです...
などと、書き始めたのですが、たくさんありそうですね。
住まいに優しさを、醸し出してくれるものは...。
ですが、どんなにバラが美しくても、そこに佇むだけにはいかないように、
住まいが、どんなに居心地がよくても、そこに居るだけにはいかないので、
休息させてもらった後は、私はまた、歩きだすのです。
何てことを書きながら、このゴールデンウイーク、もう少し休息します。
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