『態度価値』という言葉、聞いたことありますか?〈9663〉

オーストリアの精神科医、ヴィクトール・E・フランクル(1905-1997)によれば、人間が実現できる価値は、大きくみっつに分類されるそうです。ひとつめは『創造価値』、仕事をすることや、何かを創造することの価値です。ふたつめは『体験価値』、自然や芸術の美しさを体験することや、人と繋がったり人を愛したりすることの価値です。そしてみっつめが、フランクル自身が一番重要だと考えたであろう価値、『態度価値』です。

『態度価値』という言葉、聞いたことありますか?

こんなに居心地がいいのに、誰もいない公園。千葉県市原市の、田んぼに囲まれた公園にて(2018.06.16)


どのような状況になろうとも、

人間にはひとつだけ

自由が残されている。

それは、どう行動するかだ。

ヴィクトール・E・フランクル『それでも人生にイエスと言う』春秋社 1993


『態度価値』という言葉、聞いたことありますか?

とある住まいてさんは、子どもの頃に障害が残ってしまうような、

大きな事故に遭ってしまったそうです。

相手に対して、責任を負わせることもできたそうなのですが、

住まいてさんは『そうしなかった』というのです。

「えっ、なぜですか?」と、私は聞き返しました。

『それはですね、僕には時間がなかったからですよ』

『学校もたくさん休んじゃったし、これ以上、遅れたくなかったからですよ』

『早くみんなに追いつくためには、これ以上、回り道したくなかったんです』

『とにかく早く、前に、進みたかったんですよ... 』

とある週末の打ち合わせの中での一場面


私は住まいてさんの話を聞き、この住まいてさんの生き方に、

『態度価値』を、即座に思い浮かべたのでした。

『態度価値』という言葉、聞いたことありますか?

この住まいてさんに限ったことではないのですが、

どんなひとでも、今まで生きてきた中で、

自分に『選択の自由がなかった』ことや、

『納得のできない選択』を強いられたことが、

多くあったことだと思います。

『態度価値』という言葉、聞いたことありますか?

相手に非があっても、非がなくても、

自分に非があっても、非がなくても、

どのような態度を取るかは、それぞれのひとの自由ですが、

私には、その『態度の自由』が、美しく感じたり、

美しく感じない時があります。

『態度価値』という言葉、聞いたことありますか?

住まいてさんとの打ち合わせの中の雑談の中の、

多くの笑い話の中で、当の住まいてさんは、

さして重要に思ってはいないようなことが、時折、

私の生き方の方向を指し示してくれる時があるのです。

ですので、今日の日曜日も、

2組の住まいてさんのお宅へと、出向きます。

『態度価値』という言葉、聞いたことありますか?

態度価値とは、人間が運命を受け止める『態度』によって実現される価値である。病や貧困やその他様々な苦痛の前で、活動の自由(創造価値)を奪われ、楽しみ(体験価値)が奪われたとしても、その運命を受け止める態度を決める『自由』が人間に残されている。

フランクルはアウシュビッツという極限の状況の中にあっても、人間らしい尊厳のある態度を取り続けた人がいたことを体験した。フランクルは人間が最後まで実現しうる価値として、この態度価値を重視するのである。

https://ja.wikipedia.org/wiki/態度価値