愛犬コロの犬小屋
〈9549〉
https://anity.ootaki.info/9549/
勤めていた設計事務所を退職し、「大滝建築事務所」をスタートさせるも、21才の私に仕事を依頼するひとなどいませんでした。「建築の勉強ばかりが大切なことではない。まずは依頼主を探すことが大切だ!」と思った時に、ひとりの「依頼主」を、庭先で見つけたのでした。
隠れ家の様な犬小屋。ふたつ造ったのですが、ひとつは住まいてさんにプレゼントしました。その犬小屋は子ども部屋に置かれ、犬ではなく子どもさんたちが、カタツムリのように小屋から顔を出し読書する、書斎となりました(2018.11.15)
2018.11.15
設立当初、1987年ごろ。ひまな時間を持て余していた私は、
愛犬コロの気持ちを、どんな住まいに住みたいかを考えました。
依頼主、コロの要望。
「小屋の中でクルクルと廻れるスペースを」
「小屋の入り口は端にして、小屋の中は暗めにしたい」
「それでいて家人が帰宅したとき、くるりと振り向くだけで入り口から顔をだせるように」
「やはり、ありがちな切妻屋根でなく、個性的な外観にしてほしい」
この犬小屋は、2棟目の犬小屋です。
最初の犬小屋は、私が高校生の頃の夏休みに作りました。
その犬小屋は、合板で作った45度勾配の単純な切り妻屋根で、
まずは「私一人で完成させること」が、目的でした。
この2棟目の犬小屋の構想を練るにあたり、
製作に関しては、大工となった弟に任せることができたので、
私の関心は、住まいてさんへと向かっていたのでした。
なので犬小屋を思い出すと、自分の変化を感じられるのです。
住まいの設計は、それぞれの住まいてさんの要望を、
いくつかの問題を解決しながら、実現させることが大切ですが、
それは同時に、私自身が住みたいと願う住まいを、
住まいてさんの住まいで実現したい、とも考えている様です.... 。
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