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bFaaaP:開発のきっかけと目論見

〈9538〉

車いすユーザーの住まいてさんから、『ピアノのペダルを電動にして、踏み込める様にしたい』とご依頼頂いたことが、bFaaaPのスタートとなりました。住まいてさんはピアノに、車いすで向かい合います。鍵盤を弾くことには、何も困るとはないのですが、足元のペダルを踏み込めないので、演奏に表現が出にくく、困っているとのことでした。

bFaaaP:開発のきっかけと目論見

bFaaaPとは、足に障害を持つチャレンジドや、小さな子どもたちが、ピアノなどのペダル操作をできる様にする、補助ペダルシステムです。「barrier-Free assist as a Pedal」から、名付けました。現在、PCT国際特許(英文)出願中です(2018.11.21)

2018.11.21

足元にあるペダルのうち、演奏中にもっともよく使うのが、右端にある「ダンパーペダル」です。このダンパーペダルを踏み込むと、音を長く持続させたり、その音に重ねながら、次の音を弾くことができるそうです。

bFaaaP:開発のきっかけと目論見

踏み込む量やタイミングが重要なのだそうで、「息継ぎ」の様に、ピアノ演奏者の意思通りに、コントロールしたいとのことでした。

bFaaaP:開発のきっかけと目論見

ペダルの上にのせる、「ペダルを踏み込む様に上下する仕組み」は、色々な方法がありそうで、何とかなりそうでしたが、問題は演奏者の意思を、どんな方法でその仕組みに伝えるかでした。両手は鍵盤で塞がっているので、頭部で操作するしかありません。

bFaaaP:開発のきっかけと目論見

なるほど、そうなると、何らかの『電子工作』が必要になりそうです。実は私、小学生の頃から電子工作が大好きで、秋葉原の電気街には、足しげく通っていたのでした。途切れ途切れになりながらも続いていた、電子工作が、今になって役に立つことになりそうだと直感しました。

bFaaaP:開発のきっかけと目論見

最近では『電子工作』も様変わりしました。時代が昭和ではないように... 。これは、『Arduino(アルデュイーノ)』という、マイコンボードです。マイクロコントローラと、インターフェイスを持った基盤です。

bFaaaP:開発のきっかけと目論見

まずパソコン上で、目的とする動作をプログラミングします。マイコンボード左上にあるUSB端子に、パソコンを繋ぎ、プログラムをインストールすると、そのプログラムが、マイコンボードの右下の、黒いマイコンチップに書き込まれるのです。


さて、話がマニアックになってきましたが、こうして、bFaaaPはスタートしたのですが、私には目論見がありました。それは、これから得られるであろう、知見や製作方法、プログラムを、できるだけ公開し、たくさんにひとに楽しんでもらいたいということ。

bFaaaP:開発のきっかけと目論見

ピアノなどの音楽や、電子工作、プログラミングに興味がない方にも、面白いと思ってもらえる様に、これから記事を書いていきます。みなさま、お付き合いお願いします。

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