子どもの生活幅を拡げる、バリアフリーリフォーム
〈9515〉
https://anity.ootaki.info/9515/
木造2階建ての築20年の住宅を、子どもさんの成長に合わせて、バリアフリーリフォームをしました。「結婚や仕事で巣立つまでのおよそ10年。女性として様々なことを身につける大切な時期を、居心地のよい空間で過ごしてほしい」という、ご両親の思いを大切にした、バリアフリーリフォームをご紹介します。
子どものためのバリアフリーで、大切にしなくてはいけないことは、「やってあげるのではなく、子どもさんが自分でできる環境」を、つくることだと考えています(2018.12.11)
2018.12.11
子どもさんは外出する時は車いす、家の中ではつたい歩きをします。
外から帰ってくると、この土間まで車いすで入ります。
上がり框の脇に取り付けた、L字型の手すりで立ち上がります。
つたい歩きしやすい様に、手すりを連続する様に取り付けました。
床材は、転倒した時に一番安全な、タイルカーペットを選びました。
ただし、タイルカーペットは表面はやわらかいので、
車いすでは車輪の摩擦で、動きにくくなってしまいますが、
屋内で車いすをつかうことは、当面ないということでした。
娘さんはお料理が大好きです。自由に安全に使える様に、
座って調理ができる、L字型の造り付け家具の流し台を造りました。
この新しい流し台では、お菓子つくりにも挑戦しているそうです。
熱いおなべなどを、ダイニングテーブルまで運ぶことは危険なので、
ダイニングテーブルには、IHコンロを埋め込みました。
LDKからデッキを見通せる位置に、窓とベンチを造りました。
窓際のベンチなので明るく、デッキ越しに庭を一望できる、
気持ちのいいスペースになりました。
立ち上がりやすくするために、両側に縦の手すりを取り付け、
床から立ち上がるのにも使える様に、長めのものにしました。
晴れた日にはこのデッキで、自分でつくった昼ごはんを、
3匹の愛犬たちと、一緒に食事をするそうです。
『家が居心地よくなりすぎると、外出しなくなるのでは...』
という心配もありましたが、大好きな家をベースにして、
生活の幅を拡げていってほしいという、家族さんの思いに共感した、
バリアフリーリフォームとなりました。
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大瀧雅寛 (おおたきまさひろ)
有限会社 大滝建築事務所 代表
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