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大瀧雅寛 ↘

階段材を手刻みし、昇降しやすい階段に

〈9494〉

最近、階段材の加工は、現場での手刻みではなく、工場で「プレカット」されることが多くなりました。このお住まいの階段は、コルク貼りの階段にしたいことと、段鼻を出したくないこと、何よりも立ち止まりたくなる階段にするために、プレカットをではなく、手刻みとなりました。

階段材を手刻みし、昇降しやすい階段に

階段室は竣工後も隠れない、木工事の見せ場です。階段両脇の、ささら板の加工から始まります(2019.01.12)

2019.01.12

緩やかな長い階段なので、4.5mの長いものになりました。

階段材を手刻みし、昇降しやすい階段に

踏み面は265、蹴上げは182、角度は 34.5度です。

昇降しやすい階段にするための、ふたつの計算式があります。

条件1 踏み面 + 蹴上げ = 440前後

265 + 182 = 447 → OK

条件2 踏み面 + 蹴上げ + 蹴上げ = 640前後

265 + 182 + 182 = 629 → OK

階段材を手刻みし、昇降しやすい階段に

この計算式を満たし、昇降しやすい階段になるはずです。そして、もうひとつ工夫をしました。階段材の手刻みすることにより、段鼻(だんばな)を、出さない様にし、つま先がこの段鼻に引っかかりません。

階段材を手刻みし、昇降しやすい階段に

間取りを考えているとき、階段をどこにするか考えました。当初から、緩やかな階段を造ることになっていたので、その長い階段が、空間を2分することを避けるために、北側の外壁面に、造ることにしたのでした。

階段材を手刻みし、昇降しやすい階段に

また、緩やかな階段を上がり降りしながら、畑から森へと続く北側の景色を、眺められるとも考えました。

窓の位置は、留守番の猫が、退屈しないように、猫の視線を考慮した、低い位置にしました。

この住まいの階高は、2.73mとかなり低い高さにして、1階と2階との、一体感を感じられる様にしました。

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