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大瀧雅寛 ↘

心の中に棲み続けてしまう一場面・2

〈9477〉

その住まいてさんは子どもの頃に、障害が残ってしまうような、大きな事故に遭ってしまったそうです。相手に対して、責任を負わせることもできたそうなのですが、住まいてさんは『そうしなかった』というのです。「えっ、なぜですか?」と、私は聞き返しました

心の中に棲み続けてしまう一場面・2

周囲を山に囲まれた公園で、生きることについて、ひとり考えました( 2019.04.14)

2019.04.14

『それはですね、僕には時間がなかったからですよ』

『学校もたくさん休んじゃったし、これ以上、遅れたくなかったからですよ』

『早くみんなに追いつくためには、これ以上、回り道したくなかったんです』

『とにかく早く、前に、進みたかったんですよ... 』

心の中に棲み続けてしまう一場面・2

私は、こんな一節を思い浮かべました。

『そもそも、解決できない問題は、問題ではない』

心の中に棲み続けてしまう一場面・2

つまり、どんなに考えたところで解決しないことは、考えてみたところで意味がない。私は、「なんだ... 」と思いながらも、真理かもしれないとも思いました。

あまり先のことまでは考えずに、「今」が、よくなることを優先にして、日々の一喜一憂を、どんなことでもプラスに考えることを大切にしましょう。

心の中に棲み続けてしまう一場面・2

住まいてさんから、この様ないい話を聞いた時、私は感動するより先に、深く悩みだすのです。

こんな思いで生きてきた住まいてさんのために、どんな住まいを造ればいいのだろう... と。

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