オオタキさんの家の玄関の風景 (1)
〈9376〉
https://anity.ootaki.info/9376/
住まいの間取りを考える時に最初に決定することは、「その敷地に合わせた玄関の位置」だ。住まいの「外側」から見た玄関の位置、「内側」から見た玄関の位置、その両面で考える。そして、できあがるであろう玄関での「日々の玄関の風景」を、住まいてさん家族に似合うように微調整していく。
#オオタキさんの家 #玄関の風景 #いつでも人を招くことができること #住まいは間取りが大切
2025.01.07
私が2002年頃に中古住宅を探していた時、いくつかの物件からこの住まいを選んだ理由は、「玄関の位置」が気に入ったからだった。リフォームで玄関の位置を変えるのはコスパが悪い。この中古住宅なら、このままでいけそうだった。私がこの先、つくりあげたい家族像に近く、縁を感じた。
夕方、外出先から帰宅する時、それぞれはこの玄関を目指して帰ってくる。住まいを外から見た時に、ひと目でわかる所に、あるべき所に玄関があること。内に入ると玄関は、公と私とを乗り換える「駅」のようだ。コルク貼りの床は、いわば「ホーム」、明日の朝は一転、この「ホーム」から仕事に向かうことになる。
なので「ただいま」と靴を脱ぎ、玄関から廊下を通りLDKに向かい、ダイニングテープルの私の定位置に座った時には、玄関の存在を明日の朝までは忘れたい。「住まいの中からは玄関の存在を忘れたい」、「外部から閉じた住まいにしたい」と考えている。
住まいの中で玄関に対して私が特別な思いを持っている。それはなぜだろう。それは社会とのつながりなのかもしれないし、家族とのつながりなのかもしれない。それは私ひとりだけが持つのではなく、家族全員が玄関を大切にしているように思うのだ。
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大瀧雅寛 (おおたきまさひろ)
有限会社 大滝建築事務所 代表
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