洗面室に「回遊性」を持たせるマンションリフォーム(3)浴室
〈9366〉
https://anity.ootaki.info/9366/
「以前の住まいではシャワー浴のみ、新居ではゆったりと浴槽で入浴したい」とのこと、1418サイズ(140cm x 180cm)のユニットバスに、浴室リフトを設置しました。介助する側と介助される側、双方の負担を軽減した入浴ができるようになりました。
浴槽での入浴は、本当に久しぶりだったそうです。「シャワー浴と浴槽での入浴とでは、全然違います」とのことでした。浴室のつり下げリフト( 2019.12.29)
2019.12.31
ユニットバス内の浴室ドア脇に支柱を立てました。洗面室から浴槽まで、吊り上げて移動することができます。ベルトを巻き上げて、ハンガーを上下移動させるので、本体の高さは変わりません。
洗面室からでも吊り上げることができ、最大吊り荷重は、90kgです。片開きドアは開け閉めしにくかったので、開閉に必要なスペースが少ない、中折れドアに交換しました。
洗い場床面に下りることができ、浴槽にも入ることができます。介助者に体を押してもらって左右に移動し、上下の移動は電動です。ユニットバスの天井高は 2mです。
ハンガーの上下は、このワイヤレスリモコンで操作します。緊急時には電源スイッチを切り、「ブレーキ介助ワイヤー」を引っ張りながらベルトを下に引っ張ると、ゆっくり下降してきます。
実際にどのような手順で入浴するのか、住まいてさんに聞いてみました。ベッドの上で脱衣をした後に、「水まわり用車いす」に乗り、洗面室を通り抜け、浴室の洗い場まで来るそうです。
洗い場で、「水まわり用車いす」に座ったままで体を洗った後、吊り上げて浴槽の中に移動するそうです。
人の荷重を支えるので、支柱は頑丈にユニットバスに固定する必要があります。支柱の上端は、ユニットバスの天井を貫通し天井裏のコンクリート面に、ビス類を使うのではなく接着固定しました。
支柱の下端はゴムブーツを敷き、ユニットバス床面に接着固定しました。あける必要がないので、床面の防水機能を損なう心配がありません。
この浴室リフトを設置することにより、介助する側と介助される側、双方の負担を軽減した入浴ができるようになりました。
そして「気持ち良い入浴」のためには、浴室のことだけではなく、洗面室からトイレ、寝室までのつながりと、その空間での暖かさなど、全てを考えることが大切なのでした。
https://anity.ootaki.info/9366/