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マンション玄関ドアの敷居段差(3)6cmの段差

〈9357〉

車いすユーザーの住まいてさんが、購入を決めた築20年のマンションは、住戸内は支障なくバリアフリーリフォームできそうでしたが、玄関ドアの敷居段差が 6cm、上がり框の段差が 14cmありました。合計 20cmある段差を、外と内とのふたつのスロープで対応することにしました。

マンション玄関ドアの敷居段差(3)6cmの段差

このマンションは、築 20年程のマンションです。玄関(マンション)ドアの敷居段差は、6cmありました。この頃建てられたマンションは、段差があることが多いようです( [2020.01.20])

2020.01.22

マンション玄関ドアの敷居段差(3)6cmの段差

アルコーブがあるものの、共用廊下の幅は 1.5mもなく、スロープを置いてしまうと、玄関ドアの対し直角には入れなさそうです。車いすのハンドリムから手を離すと、動いてしまうほどの水勾配(水はけをよくするための傾斜)が、玄関ドアから対面の手すり壁に向かって付いています。

マンション玄関ドアの敷居段差(3)6cmの段差

45mmの敷居段差はスロープで解消できそうですが、ドア戸当たりの 15mmの段差は残ってしまいます。このわずかな段差が車いすの前輪とぶつかり、スロープを昇りにくくしてしまいます。

マンション玄関ドアの敷居段差(3)6cmの段差

共用廊下にスロープを設置するためには、事前にマンション管理組合の許可が必要になります。できるだけ長さを短くしようと考え、長さ35cmのこのアルミスロープを造りました。ですが実際に住まいてさんに確認してもらったところ、このスロープでは急すぎて、昇ることができませんでした... 。

マンション玄関ドアの敷居段差(3)6cmの段差

「共用廊下の幅がもっと広くあり、床に水勾配がなく水平であれば、きっと昇れるはず」とのこと。車いすを静止すれば、スロープを昇るための準備ができ昇ることができたそうです。

マンション玄関ドアの敷居段差(3)6cmの段差

そこで長さ50cmのスロープに、造り替えることになりました。スロープの傾斜角を検討するとき、スロープだけの傾斜ではなく、スロープの傾斜に、共用廊下の水勾配も加算するべきでした。

マンション玄関ドアの敷居段差(3)6cmの段差

造り替えたスロープは、横にも長くしました。「斜めから、勢いを付けて昇っていく」ことを想定したのですが、この方法も、うまくいきませんでした... 。

マンション玄関ドアの敷居段差(3)6cmの段差

さて、困りました。手動の車いすではなく、車椅子用電動アシストユニットを付けることを、私は提案しました。 ですがそうなると、車の運転をする住まいてさんは、車いすを車のルーフボックスに収納できなくなるので、困るとのことでした。

マンション玄関ドアの敷居段差(3)6cmの段差

ふと、住まいてさんはこのスロープを、前からではなく「後ろ向き」で昇り始めると、昇りきることができました。 後ろ向きだと肘が上がらないこと、ドア戸当たりとなる部分の段差に、前輪がぶつかりにくくなるからだそうです。

マンション玄関ドアの敷居段差(3)6cmの段差

スロープは傾斜角だけを検討しがちです。ですが、スロープ前のスペース、スロープや玄関ドアの幅、住まいてさんの昇り方や車いすの種類など、多面的に検討する必要があることを学びました。

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