「兼ねること」でコンパクトに（3）洗濯室を兼ねる玄関室
〈9343〉
https://anity.ootaki.info/9343/
限られたスペースの住まいで、できるだけ居室を広くするためには、居室以外の面積を小さくすることになります。とはいえ、小さくするにも限度があるので、ふたつの部屋の用途をひとつにまとめられないかと、住まいてさんと考えました。そこで、玄関室と洗濯室を兼ねることになりました。
玄関室に作った両面使いの造り付け玄関収納が、来客の位置から洗濯機を隠してくれます（ 2020.04.28）
2020.04.29
洗濯室を兼ねる玄関室とはいっても、来客があったときには洗濯機が見えないようにしたいので、玄関土間の左側に玄関収納を造り付けました。
玄関収納は、洗濯機を隠す最低限の大きさにし、できるだけ奥行きを浅くしました。圧迫感の感じ方は色によっても変わるものです。壁と同色のホワイトにしました。
下半分のブラウンの棚 4段には靴を収納します。奥行きをできるだけ浅くしたかったので、靴は向かい合わせで、1段に 2足ずつ収納します。普段履く靴だけを収納できればいいと、割り切りました。
上半分のホワイトの棚 3段は、スリッパなどの靴以外のものを収納します。扉の開き方が左右違います。左側の玄関ドア側は通常の90度開きですが、右側の扉は開いた時に邪魔にならないように、160度開きにしました。
左側の扉のスライド丁番は、通常の90度開くものですが、
右側の扉のスライド丁番は、160度開くものなので持ち出しが大きくなっています。
玄関収納の上部は引き違い扉の収納です。既存の窓を残し、可動棚を一段取り付けました。
本来であれば、洗濯機と洗面台は隣り合わせますが、このお住まいはベッドの脇に洗面台を取り付けました。洗濯機と洗面台が離れてしまうことにより、不便なこともありますが、ベッドから洗濯機の音が気にならなくなるのは、メリットです。
この洗濯室を兼ねる玄関室からは、浴室に入ることができます。浴室を通り抜け居間兼寝室へ、居間兼寝室から玄関室へと戻ってくることができます。グルリとひとまわりできる動線は、限られたスペースの住まいを居心地よくしてくれるはずです。
https://anity.ootaki.info/9343/
