趣ある和室を、車いすで使い勝手のいい寝室に
〈9268〉
https://anity.ootaki.info/9268/
畳8帖が敷かれ 1間の押入れが二つある和室を、車いすで使い勝手のいい、居心地のよい寝室にリフォームすることになった。とはいえ、手がかかった天井を持つ趣ある和室、室内すべてを洋室化するのではなく、和洋を取り混ぜた、新旧を取り合わせたリフォームを目指した。
#ひとりひとりに合わせた #居心地のよい #私の居場所
2025.01.16
このような部分的なリフォームは、新しくした箇所ばかりがよく見え、古いままの箇所が悪く見えてしまいがちだ。そうならないように、フローリングや壁の仕上げ材を選定した。
畳はフローリングに貼り替えた。この時代の木造住宅は畳床の場合、廊下面から畳面まで30mm高くなる様にあえて段差をつくっていた。が、このリフォームで段差をなくした。
二つある押入れはどちらも襖を取り払い、フローリングをそのまま延ばして貼った。片側にはカウンターをはめ込み書斉カウンターとして、もう片側はパイプを取り付け洋服入れとして使う。
カウンターの高さは迷った。通常は車いすのアームにぶつからない様に、80cmなどと高くする場合が多いが、それではキーボードを使う時に肘が上がりすぎてしまう。むしろ低く、車いすのアームの下すれすれの高さにした。実物で検証し69 cmとした。
住まいてさんは体が大きいので、カウンター通常の奥行き60 cmでは、車いすのキャスター奥の壁にぶつかってしまい、体を寄せきれない、奥行きは70 cm必要だった。
北側の掃き出し窓は閉めっぱなしとなるので、既存の雨戸付きサッシのままとした。30年以上前のサッシは窓の気密性が悪く、ガラスも単板ガラスなので、室内の温度が外へと逃げてしまう。この掃き出し窓前にはベッドを置きたい。内障子の代わりに「断熱2重窓」を取り付け、ベッド周りがひんやりしない様にした。
朝日が差し込む東側の腰窓は、ベッドから立つことなく雨戸の開け閉めをしたい。
電動シャッター付き引き違い窓に取り替えた。ガラスは断熱性の高いペアガラスとした。
さてこの寝室の主はどの様に使ってもらえるのか、楽しみです・・・
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大瀧雅寛 (おおたきまさひろ)
有限会社 大滝建築事務所 代表
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