父の記憶にない祖父からのメッセージ
〈9266〉
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先週末から体調が優れず在宅で仕事をしています。月曜日は久しぶりに一日休みましたが、昨日は工房に出向き、弟と一緒に明日、自立支援施設に納品する木製スロープを積み込みました。すると工房に父が母と一緒に来ました。「俺が建てた工房が売りに出されている」と怒る父を、母が連れて来たのでした。
#苦しみの中から #学ぶことこそ #生きる価値
2025.02.06
工房で仕事をしている私と弟、そして工房を見渡し、「俺の勘違いだったかな」と言うと父は納得して帰りました。私の家に家内の両親が同居し始めたとの妄想、そしてこの工房の妄想。父は山形から東京に出てきて成した、自分の仕事が無くされてしまうことを不安に思っているのだと思いました。
本来は認知症の父に対し、専門的な病院に出向き診察を受けることが最善なのでしょう。けれども私はこれを父の最後の講義として、最後まで受け止めたいと決意しました。もちろん皆様には決してお勧めしません。なぜその様に考えるのか、それは立場を逆にした時、私だったら子どもにそれを望むからです。
苦しまないと見えない景色がある。賢い人たちは苦しまずにその景色を見ることができるのでしょう。けれども賢くない私は苦しみの中から、その景色と出会い、学びを得ることを求められている。これは父からというより、父の記憶にない祖父からのメッセージなのだとも思うのです。父もそうしてきた様に。
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大瀧雅寛 (おおたきまさひろ)
有限会社 大滝建築事務所 代表
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