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「車いすユーザー」バリアフリー改修・第2版

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車いすユーザー向けのバリアフリー改修工事を、まとめたパンフレットを作りました。A4サイズ・6ページです。いつも持ち歩いているので差し上げます。大滝建築事務所の仕事は、1級建築士としての知見を活かして全て私が設計をし、大工の弟が責任を持って造りあげます。

「車いすユーザー」バリアフリー改修・第2版

#住まいてさんに合わせる「住宅改修」 #大滝建築事務所の仕事

2025.04.21

季節の花に縁取られた、遊びごころのある曲線スロープ

季節の花に縁取られた、遊びごころのある曲線スロープ

『細く長い路地を通り過ぎ、右に曲がる。外出先から家に帰ってくると、世界にひとつしかない、我が家が佇む。季節の花が咲き並ぶ、花壇の脇を半周回るように、玄関ポーチに続くスロープ。その先は、大勢の家族がいるリビングまで、フラットに繋がっていく... 』、みたいな感じにならないかなあと、考えたスロープです。


玄関周りの美しさを保ったまま、カーポート・玄関室のバリアフリーリフォームを

玄関周りの美しさを保ったまま、カーポート・玄関室のバリアフリーリフォームを

外壁出隅のボーダータイルのアクセントが美しいお住まい。カーポートの奥が玄関ポーチとなる無駄のない間取り。完成された玄関周りの美しさを保ったまま、車いすで暮らしやすくするバリアフリーリフォーム。室内床面と同じの高さに合わせた玄関ポーチ面まで、カーポート面からリフトで昇降することになりました。


出入り口・リハビリ・物干し「兼ねることでコンパクトに」多目的なウッドデッキ

出入り口・リハビリ・物干し「兼ねることでコンパクトに」多目的なウッドデッキ

敷地は日当たりのいい東南の角地です。南側の庭のスペースに、カーポートとウッドデッキ、段差リフトと手すりが両側についた階段をつくりました。LDKの掃き出し窓につながる屋根の付いたこのデッキは、車いすでの出入り口、リハビリスペース、物干しスペースと、多目的に利用できるようにしました。


1.5mの高低差のある敷地には、段差リフトと寝室につながるデッキ

1.5mの高低差のある敷地には、段差リフトと寝室につながるデッキ

このお住まいは道路からの高低差があり、道路面から1階床面まで1.5mもの高低差がありました。玄関ポーチからの車いすでの出入りが難しそうでした。そこで道路に面した庭の一部に段差リフトを設置し、リフトから寝室まで長いデッキを作り、寝室の掃き出し窓は段差のない窓に取り替え、出入り口にしました。


「ひとりひとりに合わせる」トイレこそ、個別対応のバリアフリーを大切したい場所

「ひとりひとりに合わせる」トイレこそ、個別対応のバリアフリーを大切したい場所

住まいてさんと打ち合わせしていると、車いすユーザーが使いやすいバリアフリーなトイレと言っても、ひとりひとり求めるトイレが違うことに驚きます。なので、このトイレがどの車いすユーザーのとってもベストではないですが、そのひとりひとりに合わせるということこそ、バリアフリーの大切なことなのではないでしょうか。


洗面室の中にあるトイレが担う、隠れた大切な役割

洗面室の中にあるトイレが担う、隠れた大切な役割

このお住まいは3層(地階・1階・2階)になっていて、それぞれの階にトイレがあります。このトイレは、1階の洗面室の中にある「ここにしかつくれませんでした... 」のトイレです。左右の引き戸は、リビングや寝室につながる、落ち着かないトイレなのですが、実はこのトイレには、そのマイナス点を補う、大きなプラス点があるのです。


あえて1階スペースの中心につくった、 「明るく居心地のいい」トイレ

あえて1階スペースの中心につくった、 「明るく居心地のいい」トイレ

LDKと寝室が一体となった1階に、新たにトイレを作ることになりました。限られたスペースの中でどこにトイレをつくるか。通常は「LDK↔︎寝室↔︎トイレ」と配置するでしょうが、このお住まいではそうせずに「LDK↔︎︎トイレ↔︎︎寝室」となるよう、住まいの中心に「明るく居心地のいい」トイレをつくりました。


トイレの奥に浴室を配置しても、 跳ね上げ式トイレ台なら通り抜けられる

トイレの奥に浴室を配置しても、 跳ね上げ式トイレ台なら通り抜けられる

限られたスペースのマンション住戸を有効活用するために、トイレは洗面室を兼ね、その奥に浴室を配置しました。トイレは「車いすの座面に合わせた高床にしたい」「便器に横向きにアクセスしたい」「車いすで寄れる最低限のスペースは必要」と様々な要望は、トイレ台を跳ね上げ式にすることで解決できました。


「LDKのインテリアに調和させたい」木製にこだわったL型バリアフリーキッチン

「LDKのインテリアに調和させたい」木製にこだわったL型バリアフリーキッチン

このキッチンコーナーは、広いリビングの端にあります。3帖に満たない広さ、1辺2m程の正方形の空間に合わせた、L型バリアフリーキッチンを造りました。リビングからは、丸見えになってしまうので、リビングのインテリアに合わせた、木製にこだわったキッチンです。


シンプルな「ホワイト」にこだわった、バリアフリーキッチン(3ヶ月半後)

シンプルな「ホワイト」にこだわった、バリアフリーキッチン(3ヶ月半後)

LDKの南側のアルコーブ(壁面の一部をくぼませてつくった空間)は、勾配天井は高く、明るく気持ちのいい空間です。そんな1等席に、バリアフリーキッチンを造りました。シンプルな「ホワイト」にこだわったキッチンは、住まいてさんが暮らし始め、観葉植物たちが加わって、ようやく完成したように思えました。


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大瀧雅寛 (おおたきまさひろ)

有限会社 大滝建築事務所 代表

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